KATO台車の走行試験用に急遽組んだ14系0番台車で急行「雲仙・西海」を再現させるために必要な牽引機を整備しました。なお「雲仙・西海」は1980年9月末で廃止されましたが、直前の1979年3月に大阪→長崎(雲仙)と佐世保→姫路(西海)を乗車しています。牽引機に選んだのはEF65 1000番台です。九州夜行の牽引機は1979年9月末までEF58だったと思っていたのですが、同年8月21日に撮影された「阿蘇・くにさき」が既にEF65 1136牽引だったのでこちらにしました。使ったのは24系25形銀帯6両セットに含まれるEF65 1000番台で、前期型(1次型)と後期型(5次型〜8次型)の前面が付属しています。1次型は、前照灯と前面窓のヒサシなし・前面に通風口あり・テールライトが内バメ式・前面ステップが手すりの外まである等の特徴を的確に表現しているのですが、残念なことにスカートが後期型と共通でカニパン・連絡用のKE59ジャンパ栓が付いていません。後期型も、前面に通過口なし・前照灯と前面窓にヒサシ付き・KE59ジャンパ栓跡の開口部がないスカート等の5次型以降の姿を正しく表現していますが、惜しいことにテールライトが外バメになっていません…イカン、細かい違いまで再現された優れた製品を見ると、しょ〜もない事が気になるのは悪いクセです。1次型は東北筋のイメージがあるため非採用、個人的に電気機関車のパンタグラフは菱形が好きなので、後期型でPS17が装備された5次型の1052としました。まずボディの重連用KE70解放栓受が車体と同色なのでこれをミディアムグレイに塗ります(赤丸部)。またスカートにモールドされているコックをデザインナイフで削り取り、その跡に0.5mmの穴を開けてTOMIX「PZ-001ブレーキホース」を取付けてコック部を白く塗ります。さらに屋根上の避雷器をライトグレイに塗装し、KATO「11-420 直流用パンタグラフPS16Bタイプ」を取り付ければ車体は完了です。さて、これまで機関車の動力化は牽引試験に使ったDD51+動力ユニット5のみです。このディーゼル機関車用動力ユニット5は数個あるものの、BANDAIから発売されていた2軸タイプの電気機関車用動力ユニット1のストックは2個だけしかないため、終焉したBトレのNゲージ化に必要な機関車の動力化がテーマになります。Bトレに使えるかも?と思って買っていた、コアレスモーターを使ってリニューアルされたKATOポケットライン用チビ客車用動力ユニットを使ってみます。このユニットは以前の登坂性能試験では勾配区間で止まる事が出来ずに、牽引力は測れていません。まず、車体を構成しているブロックの動力ユニットに干渉する部分をニッパーで切り取ります。次に動力ユニットからバッファを抜き、ハシゴ部を切り取ってカプラーを外し、スカートに当たるカプラーポケットの左右と前部分を切り取ります。この前部分は削りすぎるとカプラーが固定できなくなるため、ある程度切った後で#400のヤスリで慎重に削り、最終的にボディを当てながら削っていって動力ユニットが入るようにします。
ボディを乗せてみるとカプラーポケットがスカートの欠き取りに入らなかったので、この欠き取り部をヤスリで削って若干広げ、またボディ側面内側にあるシャシ取付け用の出っ張りが邪魔して動力ユニットが真っ直ぐに取り付かないので、この部分を削り取ります。後はカトーカプラーNを取り付けてボディをかぶせれば完成ですが、動力ユニットの前をギリギリまで削っても入らなかったので、スカートの裏をモーターツールで削りました。車高の確認のため、試験的にBトレの動力ユニット1を装着したEF65PFと、ダミーの床下を付けたEF65Pと並べてみましたが、写真の撮り方が悪くてわかりませんねー。バンダイ製Bトレ純正の動力ユニット1との比較です。製品に付属の下回りとの比較です。いずれを見ても高さはほぼ揃っています。なおカプラーを押さえる部分を削ってしまっているので、足の短いアーノルドカプラーは固定されません(ボディを乗せるとスカートで抑えるので問題ありませんが)。
次は走行試験ですね、月末に待望のポイントスイッチと二股フィーダーが入荷する予定なので、S字リバースを作って確認します。
ただ今回の方法だと、動力ユニットの固定が出来ません。また純正の動力ユニットに比べてカプラーが長く、ユニット長の問題から前面パーツがだんだんと緩んでいくという課題が……
以上