ひめたか鉄道2018

会社を定年退職して嘱託になり時間ができたことと、会社行事で見たアニメの銀河鉄道に出てくる車両に触発されて、これまで時間に追われてほとんど出来なかった鉄道模型を、ちょっと真面目かつ気楽に再開することにしました。

Tomix製キハ35の整備③ 行先サボ・車番・標記類を貼る

f:id:himetaka2018:20211221095537j:imageTomixの新製品であるキハ35の整備の続きです。
f:id:himetaka2018:20211220230812j:imageまず行先サボは美軌模型店から「ルクス」シリーズの姫新線(白)ステッカーを取寄せ、「津山行」を使用しました。
f:id:himetaka2018:20211221100627j:image次にレタリング類ですが、東京方面に出張したついで(?)に秋葉原グリーンマックス・ザ・ストアーに寄って岡山気動車の所属標記インレタ(レボリューションファクトリーの「6755 キハ17系列所属インレタ岡オカ」)を入手しました。
f:id:himetaka2018:20211221100653j:image残念ながら車番インレタ(同じくレボリューションファクトリーの「6880 キハ35インレタ加古川」)は売り切れだったので、同じビルにあるMODELS IMON秋葉原店で購入しました。
f:id:himetaka2018:20211221090603j:image所属標記「岡オカ 定員132」は、6755キハ17系列所属インレタ岡オカの「岡オカ」と、6880キハ35インレタ加古川の「定員132/②定員132」を組み合わせて作ります。
f:id:himetaka2018:20211221100708j:imageレボリューションファクトリー製品では数字もなんとか読めますが、f:id:himetaka2018:20211221100724j:image製品付属のインレタはそもそも数字になっていませんでした。

岡山気動車区に所属したキハ35は75と216の2両だけで、そのうち1966.07.19に製造されてから1986.11.16に廃車されるまで岡山から動かなかった216とするつもりでした。
このキハ35 216は、1984年7月の写真ではシールドビーム1灯で前面補強板付の首都圏色でしたが、前面補強工事は1975年から、首都圏色は1978年の塗装規程変更以降なので想定している1974年は一般色の補強板なしの姿です。
f:id:himetaka2018:20211216105054j:imageただシールドビーム化は1974年度からなので改造されていたかどうかは微妙ですが、改造パーツ(写真は銀河モデルのN-071)がことごとく生産終了になっていたことと個人的な好みから原型のままとし…
f:id:himetaka2018:20211221001428j:imageのはずでしたが貫通扉渡板用の数字がない事がわかり、急遽「キハ35 76」と「35 65」を組み合わせてキハ35 75にしました。
この75号機は1964.09.30に製造されて岡山に配置されるも1979年から奈良・加古川・姫路と転属を繰り返して1987.01.24に姫路で廃車になっています。
足尾に保存されているという同車の写真ではシールドビーム2灯で前面補強板付・貫通路ベンチレーター埋込みの首都圏色(何故か標記類は一切なし)でしたが、前述の通りどノーマルの姿とします。
f:id:himetaka2018:20211221092852j:image問題の貫通扉渡板の車番ですが、通常の照明付拡大鏡では全く見えません。
f:id:himetaka2018:20211221093140j:imageなので拡大鏡に付いている高倍率レンズを使いましたが、かなり曲がって見えるため添付位置が分からずカンで貼ったら中心からズレた上に斜めになってしまいました。
もう1セットありますが、やり直しても上手くいく自信がないので当面はこのままとします。
f:id:himetaka2018:20211221093620j:imageATSや方向の標記も車番インレタに付属しているので貼ります。
f:id:himetaka2018:20211221093751j:image更に妻板には検査表等も貼りました。
歪んでいるので、これは貼りなおします(写真見て気が付いた)。
f:id:himetaka2018:20211221093900j:imageチラチラしていた室内灯の取付け部分を調整して組立て、一応の完了とします。
f:id:himetaka2018:20211221094222j:image配属区的には「架線注意」が必要なはずなのでこれから探します。
f:id:himetaka2018:20211211180552j:imageなお、ヤフオクで落札したボディとプリズム付き遮光ケースが届いたので、商品のチェックを兼ねてアパッチした2両目のキハ35(T)を元に戻しました。

以上

Tomix製キハ35の整備② 遮光ケースと室内灯の設置

f:id:himetaka2018:20211207100320j:imageTomixの新製品であるキハ35の整備の続きです。
f:id:himetaka2018:20211130160307j:image前回は遮光ケースを取り外したら前照灯レンズを破損。
f:id:himetaka2018:20211130160414j:imageレンズを接着剤で貼り付けて押し込んだらヘッドライトリムが外れるハメに…
f:id:himetaka2018:20211207084919j:imageあまり気にしないで手でキュッと押し込んだら少し変形したような…
f:id:himetaka2018:20211207105512j:imageよ〜見たら割れとるやん!
無理して乗った泥舟がどんどん沈んで行く気がする…
f:id:himetaka2018:20211207105814j:image内側から押して割れ目を修正しましたが、やっぱりわかるよなぁ〜
遮光ケースの取り外しは前面方向幕の交換には必要な作業で、取扱説明書に上級者向けと銘打ってあるカプラーチェーンの取付けより簡単なはず…のつもりだったんですがこんな目に遭うとは夢にも思っていませんでした。
f:id:himetaka2018:20211207110356j:image当然のことながら分売パーツにはないので、補修パーツを購入できないかと思ってTomixお客様相談室に電話、HPから発注出来る事を教えて頂き在庫を確認するも「販売用の在庫無し」の回答、そもそも持込み修理分しか用意してないんでしょうね。
発売されたばっかりの新製品のジャンクってないよなぁと思いながらヤフオクを見ると…あるわあるわ完成品からバラしたと銘打ったパーツ類が結構な高値でゾロゾロと並べられていました。
へぇ〜こんな商売もあるんやと感心しましたが、よ〜考えたら私のようなドジが多くいるとは思えないのでどの様な用途で需要があるのかちょっと不思議です。
そう思いながら軽い気持ちで屋根板なしのボディとプリズムパーツ付き遮光ケースを入札したら、あっという間に高値更新されて弾き出されてしまいました。
なんと落札された価格は送料別で2,000円強!
う〜ん、ヘッドライトのリムとレンズでこの金は出せないと思い、丸一日かけてアレコレと検索かけて探してみると比較的安価でウォッチ数の少ないモノが見つかり、結果入札数も少なくて1/9程度の価格で落札出来ました。
後は出店者様が悪徳商人でない事を信じて、商品の到着を待つだけです。
破損パーツを手当するメドがついたので、購入していたもう1台のキハ35(T)を使って整備を続行します。
f:id:himetaka2018:20211207110459j:imageまずベンチレーターを塗装した屋根板を交換します。
f:id:himetaka2018:20211207111844j:image次にレンズとリムを破損させた遮光ケースの挿入作業ですが、屋根板を外した状態で破損パーツを使ってやってみました。
f:id:himetaka2018:20211207111938j:image屋根板がないと構造がよくわかりますし、普通に挿入してもライトリムが飛び出てくる事もわかりました。
f:id:himetaka2018:20211207094923j:image挿入時にはヘッドライトレンズとテールライトレンズを平行に押し込む必要があるみたいです。
f:id:himetaka2018:20211207095113j:imageリムを指で押さえながら3つのレンズが車体の穴にハマっているかを確認しながら挿入します、テールライト導光部が前面と平行に収まったら完了です。
f:id:himetaka2018:20211206122253j:image中間封じ込めなので、カプラーが首を振らなくなるという噂のジャンパケーブルはやめ、カプラーチェーンのみ取り付けます。
前にも言った通り岡山気動車区(岡オカ)所属の姫新線直通列車7両編成に使うつもりなので、岡オカ所属のキハ35を調べてみると75と216の2両だけでした。
ただ製品のプロトタイプは38-216のため(1-37は乗務員扉の手すりが前後同じ長さ、217はトイレ窓が細長い)、形態的にはどちらでも合致します。
ただしどちらも前照灯は1灯式のシールドビームに改造されていました。
・75は1964.09.30に製造され岡山に配置、1979.02.11に奈良と1980.10.28に加古川を経由して1986.11.01に姫路に配属され、ここで1987.01.24に廃車されました。
・216は1966.07.19製造で岡山に配置されたまま一度も転属する事なく、この地で1986.11.16に廃車されました。
f:id:himetaka2018:20211207093930j:image室内灯は当鉄道標準品であるTORM.製のLED室内灯 幅狭タイプ【白色】を使います。
f:id:himetaka2018:20211207095925j:image多灯式の室内灯は均一に光ってくれますし、隔壁があるトイレ部分にもちゃんと光が届いています。
またヘッドライトは綺麗な電球色で、前面方向幕も点灯しています。
f:id:himetaka2018:20211207100151j:imageテールライトの光量も充分あります。
f:id:himetaka2018:20211207112452j:image車体を揺らすとかなりチラチラするので調整が必要です。
車体を押さえるとチラつきがなくなるので、通電部のスプリングに問題があるようです(ちょっと歪んでいるように見える)。
電気技術者に言わせると導光部品でないスプリングを使うこと自体が問題だそうです。
付属していない「定員132名・岡オカ」の所属インレタは、今週東京方面に出張するついでにIMONに寄って探す予定です。

続きます。

 

Tomix製キハ35の整備① ベンチレーターの塗装

Tomixから新発売されたキハ35系が届きました。
f:id:himetaka2018:20211128200651j:image購入したのは動力付のキハ30とトレーラーのキハ35 x2両で、今回はキハ35の1両を姫新線で運用されていた岡山区所属車として整備します。
f:id:himetaka2018:20211128200708j:imageキハ35系の最大の特徴である外吊り客扉の形状は素晴らしいのですが、扉が当たっている面のゴム表現がないため墨入れする必要があります。
また塗り分け部はやや甘く、色んな方が指摘されているように朱色4号が明る過ぎます。
乗務員扉の手すりは綺麗に塗り分けられており、前が短い38-217号機の姿になっています。
f:id:himetaka2018:20211129021737j:image製品の前照灯は白熱灯単灯で幌枠なし・前面方向幕は無地に設定されています。
何故か正面運転席窓横にある通風口は表現されていません。
岡山区所属車の前照灯は単灯のまま(実車は単灯のシールドビーム)・前面方向幕も使用されていなかったので白色のままとし、中間に連結されるので幌枠を取り付けます。
f:id:himetaka2018:20211128201431j:image車体と床下部を分解します。
室内はロングシートの表現がありますが、シート表現がイマイチなことや殆ど目立たないこともあって床や椅子の塗装はやめました。
f:id:himetaka2018:20211128203815j:imageグローブベンチレーターが屋根と同じ色になっています。
図面上はどちらも灰色1号なのでこれで正しいのですが、実車のグロベンはもっと明るい灰色(ねずみ色1号)で目立っていたので車体を分解してグロベンパーツを外して塗装します。
f:id:himetaka2018:20211129181155j:image先ず取説に従って遮光ケースを取り外し、続いて片方のガラスパーツを外します。
f:id:himetaka2018:20211129180834j:image更に室内から屋根板のストッパーを押して外した屋根パーツの裏側から出っ張りを押してグロベンを外します。
f:id:himetaka2018:20211128230328j:imageベンチレーター台座がちゃんと別パーツで付いており、私の知る限りプラ完成品でコレがあるのは初めて見ました。
f:id:himetaka2018:20211129134156j:imageグロベンは屋根板と同色に塗装されているのでプライマーは使わず、そのままGM鉄道カラースプレーのSP9ねずみ色1号を吹きました。
f:id:himetaka2018:20211129183906j:image

塗料が乾いたら元通りに組み立てます。
あれっ?前照灯が奥まっている⁉︎
おかしいなぁと思いつつ再度遮光ケースを外すとなにかがポロッと……うわっ❗️レンズ!!
f:id:himetaka2018:20211129235328j:imageどこで力がかかったのかは分かりませんが、上手くライトケースに入れないまま押したせいで0.5mm程の取付部が折れたようです。
いらん事せんとったらよかった…と思っても後の祭りです。
f:id:himetaka2018:20211130003444j:image元通りに修復するのは難しそうなので、点灯させない事を前提に車体側に接着する方向で検討中です。
f:id:himetaka2018:20211130013000j:imageとは思ったのですが、モノは試しで「タミヤセメント《流し込みタイプ》速乾」をレンズに着けて折れた部分に押し付けてみたら引っ付いたみたいです。
f:id:himetaka2018:20211130014713j:imageこの状態で遮光ケースを取り付け…あれっ?なんか飛び出た!?
なんとリム部分が外れて飛び出てきました。
異次元空間へ飛んでいかなくて良かったです。
というかリムは別パーツだったんですね、シールドビーム2灯への対応でしょうか。
どんどん泥沼に沈んでいきます。

 

 

続きます。

姫新線と姫路モノレールの思い出 1974年6月30日の記録


1973年4月からチャリで通い始めた高校ですが、2年生から冬季に限って姫新線を使った列車通学に変更しました。
当時の姫新線は急行が3往復、普通列車も最低1時間に1本は走っているローカル線だったので、田舎の高校生にとって特に不便は感じませんでした。
f:id:himetaka2018:20211117141217j:image播但線(長谷ー生野間にある渕の大カーブ)や北条線(法華口付近)と同様に、太市ー本竜野間のトンネルや東觜崎ー播磨新宮間の揖保川橋脚に自転車で蒸気機関車の撮影に行っていましたが、この時期の写真は列車撮影分をどっかに集めて保管したらしく、ネガごと紛失して写真は全く残っていません。
ところが先日出てきた1971年から1984年の中学高校時代のネガフイルムをプリントした中に、1974年6月30日に手柄山公園で行われた学校行事の帰りに姫路ー播磨高岡間で気動車列車を撮影したものが出てきました。
f:id:himetaka2018:20211111191804j:image手柄山公園から実家に帰る時に山陽本線の姫路ー英賀保間と姫新線の姫路ー播磨高岡間をこの順に横切りますが、先ず姫新線まで行って後期型(二段窓)キハ20x2連の播磨新宮発姫路行の860Dを撮っています。f:id:himetaka2018:20211111205809j:imageこの列車の撮影は16:34頃で次の843Dが来るまで30分近く間があるため、一旦山陽本線まで戻ってEF65 0番台最終型の124号機が牽引する上り貨物を撮っています。
現在では高架になってこの風景は全く変わってしまいました。
f:id:himetaka2018:20210728115535j:image姫路駅を16:58に出発する新見行最終の下り843Dで、前3両が新見行・中3両が津山行・最後尾は播磨新宮折返しの合計7両という今では考えられない長大編成でした。
またこの列車は津山でなんと1時間3分も停車し、そのためかはたまた津山で列車番号が845Dに変わるせいか分かりませんが、行先サボは播磨新宮回転車を除いて全て「津山行」になっていました。
この撮影場所も現在は高架になっていますが、写真左奥にはこの年の4月に運転休止になった姫路モノレールのレールが写っています。
f:id:himetaka2018:20211119112708j:image姫路モノレールのHPから転載した現役当時の写真です。
写真左側が国鉄姫路駅(見えているホームは姫新線用西1番線で、その上が豆腐町の踏切)で、その北側にモノレールの姫路駅がありました。
f:id:himetaka2018:20211119112933j:imageプラットホームには囲いもなく、高所恐怖症の私はモノレールが入線して来るまではかなり怖かった思い出があります。
写真左手に見えるのが当時の山陽百貨店(現在の山陽百貨店本館、このモノレール姫路駅辺りは同百貨店の西館になっている)で、二階には当時から山陽電気鉄道の電鉄姫路駅があります。
f:id:himetaka2018:20211119113622j:image姫路駅を出て60‰を駆け上がり高架上の山陽電気鉄道を更にオーバークロスしているところです。
右奥に姫路駅が見えていますか、現在遺構となっている「橋脚のあるビル」はまだ建っていません。
f:id:himetaka2018:20211119112212j:image下から見るとこんなかんじで、一番下が国鉄山陽本線(手前)と姫新線でその上が山陽電気鉄道です。
f:id:himetaka2018:20211119112631j:imageこのあと高尾アパートに設置された大将軍駅に入りますが、JR姫路駅からたった500mしか離れていないこの駅はモノレールを待っている間に歩いて帰れるためか利用者がなく、開業から僅か2年で廃止され通過扱いになっていました。
f:id:himetaka2018:20211119114029j:imageこのあと産業道路を跨いでR80mの最小カーブで方向を変えて南下し、私の撮った気動車の写真の位置に出ます。
上は山陽電気鉄道を越えている場所の写真ですが、この右側に大将軍駅があり、そこから左へ直角に曲がって写っているモノレールのすぐ上・後方に見えるトラス橋梁(重なって見えているトラスの手前は産業道路の通る大将軍橋)で国鉄をオーバークロスします。
f:id:himetaka2018:20211119111519j:image2008年のJR姫路駅の高架によってJRをオーバークロスしていた大将軍橋がなくなり、その橋を通っていた産業道路船場川線に名前を変え、2016年には大将軍駅があった高尾アパートも取り壊されて駐車場になってしまい、ビルと一体化した橋脚以外は何もなくなってしまいました。
さて気動車列車に話を戻しましょう。
f:id:himetaka2018:20210804172628j:image先頭のキユニ18は、1954-1955年に製造された片運トイレなしの量産液体式キハ16(当初はキハ45500、1957年4月の称号規程改正でキハ16に改称)を、1966年に改造したキハユニ18を再改造したものです。
キユニ18 4-6の3両が1971年度の改造後から廃車になるまでの10年間ずっと岡山区に在籍して、姫新線では1日4往復の全線直通列車に連結されて姫路ー新見間を走っていました。
f:id:himetaka2018:20211112102239j:imageまたキハユニ15も同じ運用に入っており、こちらは1952年度に製造された試作電気式のキハ44000が元で、パワー不足が祟って1957年4月の称号規程改正で初代キハ09になるも同年度中に液体式合造車に改造されてしまいました。
そもそもこのキハ44000は、総括制御ができる気動車を鉄道開業60周年までに実用化すると国鉄上層部が言ったものの、液体式気動車の開発が遅れたため急遽電気式ででっち上げて間に合わせたという大人の事情があり、元々長く使うつもりはなかったのかもしれません。
こちらも3両(1952年8月製でシル・ヘッダー付の1と、1953年3月製でバス窓の11・14)が運用されており、1と11は1962年度に鳥取から移ってきて1980年と1977年に岡山で廃車、14は1973年に加古川から転入するも1975年に浜田へ転出して1979年に廃車されています。
f:id:himetaka2018:20211112113902j:imageこれら3両とも前面が貫通型に改造されており、湘南顔だったキハ44000の面影を強く残していた加古川のキハユニと同形式だとは思ってもいませんでした。
f:id:himetaka2018:20211119122403j:image前から4両目にはキハ35がみえますが、当時のローカル線のドアは「手で開けて自動で閉まる」半自動方式で当然開閉スイッチなど無かったため、2枚扉で重たかった両開き扉タイプのキハ35やキハ23は敬遠していました。
なお手で扉を開けるため、停車しても乗降客がいないと何の変化もなく発車していきます。f:id:himetaka2018:20211117171547j:imageさてこの新見行列車と播磨高岡駅の次の余部(「よべ」と読みます)駅で交換してきた上月発姫路行862Dの後期型キハ20x2連です。
f:id:himetaka2018:20211117171553j:image後追いでも撮っており、写真中ほどの遥か後方に新幹線の架線が見えているので、撮影の合間に少しずつ播磨高岡駅方面に移動したようです。
f:id:himetaka2018:20210731020757j:imageさらに新見行普通列車余部駅の隣の太市駅で交換した、姫路に17:32着の大阪行上り急行「伯耆2号・みまさか3号」です。
中国勝山発の「みまさか3号」が5両編成、米子発の「伯耆2号」が6両編成で、併結する津山から姫路まで11両編成という特急が走らないローカル線とは思えない長大編成となって姫新線を疾走していました。
また両方の列車にグリーン車を連結しているため、1編成にキロが2両連結されている豪華な列車でもありました(前から3両目と後ろから2両目がグリーン車)。
f:id:himetaka2018:20210731021305j:image後追いの写真で見ると後ろから2両目の窓が異なっていることが確認できます。
姫新線内ではこの列車が最長編成でしたが、9両編成の「みまさか(下り3号・上り1号)」と4両(播但線内は8両、姫路で併解結)編成の「但馬(下り4号・上り1号)」は併結区間の大阪ー姫路間を13両編成で走っており、電車と違って運転台が幾重にも連なって出発して行く姿は迫力がありました。
中学時代にチャリで見に行った渕の大カーブを走行するC57牽引の客車列車、同じくチャリで見に行った国道372号の法華口駅横踏切を爆進するC12牽引の貨物列車、高校の下校時に播磨高岡のホームで飛び降りていた姫新線客車列車、大学の帰りに急行料金を払ってボックス席を独占しタバコを吸いながら追い抜いていく満員電車を見て優越感に浸っていた急行「みまさか5号」などジジィになると若かりし頃が懐かしくなるのは本当みたいで、頑張って少しでも多く再現したいと思っています。

 

以上

 

 

 

 

今さらのBトレ Bトレの走行性能確認用レイアウトの作成③ 本線を持ち上げる

Bトレの試運転用線路の続きです。
f:id:himetaka2018:20211108123326j:imageQのシッポ(車両導入)部分に勾配を設け、その先をレベルにして車両を入線させる場所にしていました。
当初はこのまま車両入線部に路盤を付けて終わりにするつもりでしたが、よ〜考えたらこのレイアウトは整備後の車両の走行確認用のため脱線・停止する事を前提としているので、この試験走行部分を上に上げた方が取回しが良いのでは、と思い線路配置を変更しました。
f:id:himetaka2018:20211108122343j:image全体を二階建て構造にして本体部分を二階に、車両を乗せ下ろしする場所を一階に設けて登り勾配で本線に接続します。
ついでに入線部分は2線として走行中に次の車両を入線準備できるようにしました。
更に欲張って、折角二階構造にするなら一階部分にもリバースを作ることにしました。
元々は整備したBトレの試運転用としてベニヤ板に線路貼り付けただけの簡単なモノを作るつもりだったのに結構大ごとになってきました。
f:id:himetaka2018:20211108113540j:image先ず二階部にする路盤を切り出すために、竹挽鋸を買ってきました。
本当は廻し挽き鋸を使うつもりでしたが、ネットの情報では薄い板の場合は歯の細かい鋸の方が綺麗に切れるらしいので、幅が少し広いのですが竹挽鋸にしました。
f:id:himetaka2018:20211108123012j:imageで早速切っていきます、バリッバリバリッ…なんとか切断は出来たものの切り口はボロボロです。
f:id:himetaka2018:20211108114626j:imageそうや!中学の時に習った通りやっぱり木工は糸鋸やで!と思いたって糸鋸を使ってみました、バリリッバリバリリッ…竹挽よりも酷くなりました。
f:id:himetaka2018:20211108121120j:image四苦八苦しながらも取り敢えず二階部と勾配部を切り離すことが出来たので、Tomixのレンガ橋脚で持ち上げてみました。
f:id:himetaka2018:20211116094515j:image二階部とのクリアランスは60mmにしました。
このレンガ橋脚は標準で55mmになっていますが、パーツを組替えて高さを調整出来る優れものです。
また上に付いている高架橋の取付け足を撤去しました。
f:id:himetaka2018:20211116094536j:imageこんな感じで持ち上げており、これを木材の支柱に交換します。
勾配部分にも高さの異なるレンガ橋脚を使っています。
f:id:himetaka2018:20211115132956j:image高さを均一に切断する自信は全く無いので、幅60mmで長さが600mmの板を50mm毎に切って幅方向を縦にして高さ60mmの支柱を作りましたが、最後の100mmを2つに切るのは難しかったので1つだけ倍の長さになっています。
f:id:himetaka2018:20211115135257j:image直線の切断は以前から使っている軽金属やプラスチック用のミニチュアフレームで、刃が細かいため切断速度は遅いですが、切断面は綺麗です。
f:id:himetaka2018:20211115141927j:image路盤を線路幅に切り出すなんて全く無理な話ですが、線路から内側は余分な路盤があっても問題ないため、線路から外方向のみ線路形状に合わせて切り取りました(赤斜線部)、バリバリッバリバリリッ……
f:id:himetaka2018:20211115181908j:imageここへ支柱を木工用ボンドで貼り付けます。
位置は支える荷重は大した事がないと思われるため、下のリバース線路を走行する列車の邪魔にならないところをテキトーに選びました。
続いて勾配用のライザーを作っていきます。

 

続く

今さらのBトレ Bトレの走行性能確認用レイアウトの作成② 勾配を作る

Bトレの試運転用線路の続きです。
f:id:himetaka2018:20211101172356j:image当初の予定通り外周線(Qのシッポ部)をレンガ橋脚で持ち上げて勾配区間を作りました。
レンガ橋脚の高さは5mm毎なので、125mm間隔で設置すると4%勾配になり、左側の直線辺りから水平になっています。
f:id:himetaka2018:20211101170343j:imageこの水平部分にリレーラーを置いて車両を線路に乗せていきます。
先ずKATO台車+KATO動力の113系関西色4両編成を運転させてみましたが、ピボット軸でホイルベースが短いうえ銀河モデルのウェイトを全車に搭載していることもあってポイントで脱線することもなく、140RのS字もへっちゃらでした。
f:id:himetaka2018:20211101173005j:imageただ2軸駆動なので心配した通り4%勾配は全くダメ(勾配にさしかかった図の位置で停止)でした。
減車して調べたところ2両でしか登りませんでしたし、理論上2軸の動力ユニットにウェイトを増やしても登坂性能はあまり改善されないので、動力車を増やすしか手がないと思われます。
次に強力なBトレ動力ユニット3+走行抵抗がかなり大きい走行台車Tの113系0番台湘南色非冷房車4両編成で試したところ、時々動かなかったり(Bトレ動力の性能?)途中で止まったり(カプラーがこぜて走行抵抗が増している?)したもののポイントで脱線することもなく、140RのS字もなんとか通過しました。
流石の4軸駆動で登坂性能に問題はなく4両編成でも4%勾配を登り切りました。
更に勾配を登らなかった場合の救済策として補機による後押し効果も調べました。
f:id:himetaka2018:20211101180129j:image2両分の牽引力しかないことが分かったKATO動力台車の113系阪和色6両編成(1M5T)を使って電関で推します…あれっ?押すまでもなく自力で登ってしまいました。
え〜関西色編成は4両(1M3T)でも上がらなかったのに…不思議ですが色々と条件があるようで調査が必要です。
f:id:himetaka2018:20211101180624j:image気を取り直して強力なBトレ動力ユニット3を使っても絶対に登らないであろう113系0番台湘南色非冷房車の8両フル編成(1M7T)です。
電圧速度比が似たような鉄コレのED14 4を使いましたが、思ったよりも簡単に押し上げてくれました。
f:id:himetaka2018:20211101181227j:imageこの8両編成は登坂性能向上のためにT車にウェイトを入れていませんが、ポイントの連続渡りでも脱線することはありませんでした。
f:id:himetaka2018:20211101181514j:imageただカーブ出口にポイントがある140Rで止まってしまうことが多く、クハ-サロ間のカプラーに問題があるのかもしれません。
ポイントのない反対側の140Rでは止まりませんので、ポイント部分で動力ユニットの牽引力が低下したことで走行抵抗に負けたためと思われます。
またT車の車重が軽いため動力車が編成の後方にある場合は脱線が多々発生するので、ある程度はウェイトを入れる必要があります。
今後この試験路を使ってカプラーや動力ユニットの調整や動力車の追加などで走行性能の向上をはかっていきますが、空中で車両をセットする今の方法は難しいので本線を持ち上げるように変更します。

 

以上

今さらのBトレ Bトレの走行性能確認用レイアウトの作成① プランとギャップの設置

当鉄道には走行可能なレイアウトが存在しないため、模型を整備しても直線路の往復でしか確認出来ないので、ちゃんと走るかどうかは神のみぞ知る(大抵は走らない)状態でした。
そこで簡単な走行試験路を作る事にしました。
f:id:himetaka2018:20211018145810j:image先ずプランですが、外側をQ・内側をO+Pの複線とし、Tomixの線路を使って140Rと177Rのミニカーブとしました。
一応複線ですがコントローラーは1台なので、2列車の行違いとかは考えていません。
140RのS字・カーブポイントと片渡りを組み込んだので、大体の状態が試験出来るはずですし、今後Qのシッポ部分を勾配区間にして登坂性能も確認できるようにします。
f:id:himetaka2018:20211018150052j:image次は電気配線です。
f:id:himetaka2018:20211018150857j:imageこのレイアウトに必要な最低限のフィーダーとギャップを上の写真に示します。
Tomixの線路の場合は、給電位置さえ間違わなければ基本的にギャップを切る必要はありません。
このプランであれば写真上部の外側線用と内側線用のフィーダーだけでOKなのですが、そのためには高額な専用機器を揃える必要があります。
f:id:himetaka2018:20211019112151j:image今回はポイントコントロールボックスNの手配が間に合わなかったので、内側のリバースにギャップを切る事にしました。
f:id:himetaka2018:20211019143347j:imageまたリバース区間の給電用フィーダー(配線図の下側)を追加し、ディレクション(進行方向)切替用にリバーススイッチボックスNと分岐コード(D.C.フィーダーN用)を使って本線用フィーダー(配線図の上2つ)に接続します。
このスイッチは単なるDPDTスイッチですが定価1,540円で、同じくらいの大きさなら125V6Aで600〜800円程度ですから倍以上しますが、ケースを加工して組込み配線する手間を考えると妥当かなと思いました。
f:id:himetaka2018:20211019101428j:imageこのリバーススイッチボックスNの取説に掲載されていた一般的なリバース区間の配線(基本区間とリバース区間の意味が反対ですが)に従って、両ギャップレールG70-Wとミニ電動ポイントPL140-30のギャップスイッチを切って……あれっ?ポイントにギャップスイッチがない!
なんでやろ〜と思ってTomixの公式サイトを見てもなんにも記載がなく、ネットで調べたら完全選択制になった時に無くなったそうです。
え〜ギャップ切れへんやん!
f:id:himetaka2018:20211019104203j:image仕方がないので昔からの方法であるギャップジョイナーを使う事にしました。
私が鉄道模型を始めた頃に関水金属(現KATO)から絶縁ジョイナーが初めて発売され、画期的な商品として注目を浴びていました。
それまでは糸鋸でレールを切ってギャップを作っていましたから…
f:id:himetaka2018:20211019104302j:imageジョイナーの真下に開いている穴を先の尖った物で押します。
f:id:himetaka2018:20211019105042j:imageジョイナーが上に持ち上がるので、これを手で掴んで引き抜きます。
上手く取ることが出来たら、再使用が可能です。
f:id:himetaka2018:20211019105308j:imageギャップジョイナーを手で差し込みます(写真の赤マル部)。
f:id:himetaka2018:20211019105447j:image4ヶ所交換してギャップを作ります(両ギャップレールは使用しません)。
これで配線は完了です。
接続部品は全部Tomix製品を使ったので、結構な金額になりましたが、コネクタをパチパチ繋ぐだけなのでとっても楽ちんでした。
f:id:himetaka2018:20211019143313j:image後から気がついたのですが、リバーススイッチボックスの箱の表に「本製品は、完全選択式のポイントNでは使用しません。」と表記されていました。
ちょっと日本語がおかしいですね、「使用できません」じゃないですかね。
では現在品である完全選択式のポイントの場合はどうするかと言うと……なんと!Tomixの公式サイトをいくら探しても出てきません。
ネットの記事ではリバーススイッチボックスNとポイントコントロールボックスNを連動プラグで物理的に繋いで、ポイントを切り換えるのと同時に極性を入れ換えるらしいです。
確かにこの方法ならリバース用のフィーダーは不要です。
最後にちゃんと動作するのか試運転をします。
f:id:himetaka2018:20211018150052j:image一番下のQのシッポの部分を使って、リレーラーから車両を線路上に乗せていきます(真ん中に照明が写り込むので手帳を置きました)。
f:id:himetaka2018:20211019145516j:image発車させて本線に進入しますが、左側通行にするためにそのまま内側線まで進みます。
f:id:himetaka2018:20211019145941j:image左側通行で内側線をグルグル回ります。
f:id:himetaka2018:20211019151940j:imageポイントを切り替えてリバース区間に乗り入れます。
この時リバーススイッチボックスNのスイッチを倒して本線用フィーダーの極性(+と−)を逆にします。
f:id:himetaka2018:20211019152522j:image渡り線を通って外側線に進入します。
左側通行のため方向転換したら直ぐに外側線に移していますが、そのまま内側線を逆行することも可能です。
f:id:himetaka2018:20211019153217j:image左側通行で外側線をグルグル回ります。
f:id:himetaka2018:20211019153639j:image最後に引き上げ線に出したら運転は終了です。
特に急停車するとかのトラブルもなく配線に問題がないことが確認されました。
今後は板とかに固定することが必要ですが、確認用線路なので立て掛け式にならないか検討中です。

 

以上