ひめたか鉄道2018

会社を定年退職して嘱託になり時間ができたことと、会社行事で見たアニメの銀河鉄道に出てくる車両に触発されて、これまで時間に追われてほとんど出来なかった鉄道模型を、ちょっと真面目かつ気楽に再開することにしました。

今さらのBトレ 581系寝台特急「月光」① 実車の形態とBトレ製品

今回は581系寝台特急「月光」です。
f:id:himetaka2018:20240324161533j:imageこの列車は、1967年10月1日に新大阪ー博多間を運行していた寝台急行列車「海星」を昇格する形で、南福岡電車区(門ミフ)所属の世界初となる本格的な寝台特急電車581系44両(12両編成x3本+予備8両)を使って運行を開始しました。
f:id:himetaka2018:20240328021503j:image博多から夜行の「月光」として新大阪に行き、野洲電車区で昼仕様に変更して昼行「みどり」で大分を往復した後また野洲電車区で夜仕様に変更して夜行「月光」で博多に行くというフル稼働に近い状態で運用されました。
f:id:himetaka2018:20240328103438j:image1968年3月に6両(モハネ581/580-12・クハネ581-9・サハネ581-11/12・サシ581-5)が追加で製造され50両(12両編成×4本+2両)の配置となり、この時の製造車からベンチレーターの配列が千鳥式から583系と同じ片側一列に変更され反対側に灰色の滑り止め塗装が入りました。
なお屋根の塗装ですが、新製時は銀色で1980年代に入ると灰色になります。
f:id:himetaka2018:20240326114436j:image1968年10月1日のダイヤ改正から電動車を直流・交流50/60Hzの3電源対応とした583系が登場して南福岡電車区(門ミフ)に配属され、同時にサロ581が製造開始されて3号車に組み込まれていたサハネ581と入れ替えました。
f:id:himetaka2018:20240329141814j:image1970年3月15日に食堂車の営業を休止、同年10月1日から青森運転所(盛アオ)にクハネ583が投入開始され押し出される形でクハネ581が転入、1972年3月15日の山陽新幹線の岡山開業に伴うダイヤ改正により運行区間を岡山ー西鹿児島間に変更、この時の本系列最終増備でクハネ583 4両が初めて南福岡電車区(門ミフ)に配置、そして1975年3月10日の山陽新幹線博多開業に伴うダイヤ改正により廃止されました。

実車の編成】
f:id:himetaka2018:20240326114420j:imageさて1967年10月の運行開始時の編成は以下で、全編成581系で構成されています。
 博多←TncTnTnM'nMnTdM'nMnTnM'nMnTnc
前述のように1968年10月には3号車のサハネ(Tn)がサロ(Ts)に変更され、この時に登場した583系を使って新設された他の寝台特急電車と共通運用が組まれて1975年3月の廃止まで運行されました。
 博多←TncTnTsM'nMnTdM'nMnTnM'nMnTnc
12両編成4本が581系で残りの7本(1968年10月)〜18本(1972年3月)が583系です。
f:id:himetaka2018:20240328121952j:imageちなみに1975年3月のダイヤ改正で向日町運転所(大ムコ)に転属後は、検修設備の関係からサロ581を3号車から5号車へ、サハネ581を2号車から4号車へ、4・5号車のモハネユニットを2・3号車へ組み替えられました。
 博多←TncM'nMnTnTsTdM'nMnTnM'nMnTnc

タイフォンカバーの形状】
f:id:himetaka2018:20240328023119j:image581系として作られたクハネ581(1-9)はスリット式です。
f:id:himetaka2018:20240328023257j:image583系のクハネ581(10-41)のうち南福岡電車区(門ミフ)配属車のタイフォンもスリット式ですが、シャッター式に変更出来るようにスリットの周りに台座がつきました。
f:id:himetaka2018:20240328025400j:image1970年10月以降はクハネ583に振り替えられた青森運転所(盛アオ)所属のシャッター式タイフォン付クハネ581が転属、また1972年3月15日から北陸本線の「しらさぎ」運用開始で一部の車両がスリット式からシャッター式に変更され、1975年3月のダイヤ改正で向日町運転所(大ムコ)に転属後には徐々にシャッター式に変更されていきました。
f:id:himetaka2018:20240328120329j:image1972年3月の最終増備で配属されたクハネ583 27-30のタイフォンはスリット式でしたが、青森運転所(盛アオ)や向日町運転所(大ムコ)に転属後ほどなくしてシャッター式に変更されました。
f:id:himetaka2018:20240329141615j:imageなお、このクハネ583のベンチレーターも片側一列ですがクハネ581 9〜とは並ぶ側が違い、運転台寄りの1番目のクーラーの向きもクハネ581とは逆向きで通風器の位置もクーラーの前後で反転しています。

【Bトレ製品】
f:id:himetaka2018:20240325184452j:image581/583系のBトレ製品は2004年3月のエクスプレスパート2で国鉄色、2004年6月のエクスプレスパート3できたぐに色とシュプール(旧きたぐに)色のクハネ583・モハネ582/583が発売されました。
このエクスプレスシリーズ2・3は一体型の車体に2軸シャシを嵌め込んだ完成品で、シリーズ1と違ってスカートがジャンパ栓やスノープロウが表現された別パーツとなりました。
f:id:himetaka2018:20240324172020j:imagef:id:himetaka2018:20240324172029j:image続いて2011年7月に完全に新規金型で581系の6両基本セットとモハユニットの2両増結セットが発売され、ラインナップにサロ581とサシ581が追加されました。
f:id:himetaka2018:20240325093704j:imageこの製品の販売開始と同時にプレミアムバンダイで「583系急行きたぐに10両セット」の受注が開始されています。
f:id:himetaka2018:20240325094500j:imagef:id:himetaka2018:20240325094508j:imageさらに2012年2月に583系の6両基本セットとモハユニットの2両増結セットが発売され、クハネ583とモハネ582が新規金型で追加されました。
サロは最初からベンチレーターが片側一列で製造され、583系のサシもガラベン側に1つだけベンチレーターがあるので581系と共通でも問題はないようですし、モハネ583はモハネ581の車体にサロ581の屋根板を合体してベンチレーターの片側一列化をはかっています。
f:id:himetaka2018:20240325163409j:image最後が2012年8月に発売されたKIOSK特別編パート7と2016年1月発売の3両セットで、どちらも2016年1月全検前の屋根・台車がグレーの秋田車両センター所属車の最後に残ったクハネ583とモハネ582/583(N1+N2編成)です。

【再現する仕様】
発売時に門ミフの「月光」用として581系6両セット+2両セットを、大ムコの「明星」用として583系6両セット+2両セットを購入しました。
 月光:TncTsM'nMnTdM'nMnTnc 門ミフ581系
 明星:TncM'nMnTsTdM'nMnTnc 大ムコ583系
その後583系セットの制御車が青森運転所(盛アオ)のクハネ583だったことに気がついたため、ポポンデッタに残っていた581系6両セットと発売中の583系2両セット×2箱を追加購入、6両セットのモハユニットで「月光」を10両化し残った付随車と583系モハユニットで南福岡所属の583系8両編成にしました。
 月光:TncTsM'nMnTdM'nMnM'nMnTnc 581系
 明星:Tnc581TsM'nMnTdM'nMnTnc581 583系
 金星:Tnc583M'nMnTsTdM'nMnTnc583 583系
余ったクハネ583の入った編成は「金星」としましたが、「月光」と「明星」がほぼ同じ編成になってしまうためサハネを用意した上で「月光」のサロと交換して、1967年10月の運行開始時の編成にすることにしました。
 博多←TncTnM'nMnTdM'nMnM'nMnTnc

続きます。